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東京ワーキングマザーログ

「Westworld S1 & S2」ー アンドロイドに騙される。

評価が高いから何となく観てみたら、すっごく疲れた。何この気が抜けないドラマ。油断するとディテールを見落とす&アンドロイドたちに騙される…。プロット多すぎ、時間軸複雑すぎ、まぁでもそこが面白いんだけど、暴力的なシーンは多いし、人も機械も死にまくるし、好き嫌いは結構分かれるかも。

舞台は近未来の高級テーマパーク、「ウエストワールド」。そこでは、人間そっくりの精巧なアンドロイド(ホスト)を使って、古き良き西部劇の時代の世界が再現されている。訪れた人間(ゲスト)は、西部劇の世界を疑似体験して楽しめるだけではなく、暴力、殺人、レイプなど、欲望のままに振る舞うことが許されている。ホストたちは与えられた設定やシナリオに基づいて行動し、ゲストに傷つけられ殺されては、回収・補修・リセットされ、そしてまたパークに戻されて同じストーリーを繰り返す。しかし、やがて経験値の高いホストたちに自我が芽生え、この虚構の世界の歪みを察知し始める。一方で、謎の行動を取るゲストや、パーク本部の対立など、複数のプロットと時間軸が交差しながら、話は進んでいく…。

要はとにかくややこしいし、なかなかドラマの全体像が見えてこないけど、見えてくると一気に面白さが加速する。スケールの大きさもさすがだし、ウエストワールドも、S2で出てくる日本の江戸時代を再現した「ショウグンワールド」も細部までよくできてる。

ドラマ全体を通して、機能的には人間そっくりで人間同様の自我を持つアンドロイドは、それでもあくまで「機械」なのか、あるいは「人間」として見なされるべきなのか、という点も問われるのだけれど、アンドロイドを見分けがつかないくらい人間とそっくりにするのが間違いよね。どんなにそっくりでも、アンドロイドは年を取らない。

ちなみに前述のS2のショウグンワールドでは、真田広之菊地凛子が時代劇風に日本語でホストを演じてるんだけど、あくまで「外国人が作ったテーマパーク」なので、あちこちトンデモが混じってて、その破壊力がすごい。笑。タンディ・ニュートンが突如日本語話し出すのも含めてすごい。笑。でもガンマンの世界と対をなすのがサムライの世界ってのは、結構いい目の付け所だよね。納得。

合わせて、メインのアンドロイドキャラを演じるエヴァン・レイチェル・ウッドの作り物感のある美しさも印象的だった。管理者のコマンド次第で表情などがすっと入れ替わる演技も含めてすごかった。

そういえば「9年本部に回収されなかった」っていうアンドロイドが一体出てくるんだけど、ウエストワールドのアンドロイドは充電とかメンテとか要らないんだろうか… いくら人間に近くても人工物なのにね。不思議。